公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定する「サービス介助士」は、高齢者や障害者など多様な人への接遇と介助ができることを認定する民間の資格です。
准サービス介助士は通信講座のみで取得できますが、サービス介助士は実習を済ませた上で試験に合格しないと取得できません。
なお、介護職を目指す場合には、サービス介助士は「ないよりもマシな程度」の資格です。
むしろ、認知症介護基礎研修・介護職員初任者研修を修了しないと介護の仕事ができませんし、介護福祉士・ケアマネ(介護支援専門員)資格などのほうが介護職のキャリアアップに役立ちます。
その一方、高齢者・障害者との対応が多いサービス業や接客業を中心に、サービス介助士の資格取得者が増えています。
資格取得者は1,000社・22万名以上となっており、サービス介助士取得を推奨する会社も増えています。
サービス介助士の特徴まとめ
サービス介助士の特徴をまとめました。
ケアフィットができることを証明
サービス介助士は、公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定する民間資格です。
「高齢者や障害者など多様な人が暮らす社会で、年齢や障害の有無に関わらずに誰もが社会参加できるように、必要なことをその人、その場にあったやり方で出来る(ケアフィット)」ことを証明するための資格です。
サービス介助士の資格取得後も、3年毎に更新しないと無効になります。
更新時は確認テストの受験・振り返りレポートの提出が必須となりますが、これらの結果が更新可否に影響を与えるものではありません。
受験資格の制限なし
サービス介助士の受験資格には制限はありません。
添削課題・実技教習を全て済ませた後、筆記試験に合格すれば、サービス介助士資格を取得できます。
筆記試験の合格率は80%以上と決して難しくありません。
受講料・教習料・試験費用がすべてセット
サービス介助士の費用には、自宅学習用のテキストや添削課題、実技教習、筆記試験の費用がすべて含まれています。
学習教材や添削用課題は、費用を支払った後、自宅に送られます。
筆記試験で不合格になった場合は再受験ができますが、再受験料が必要です。
また、3年毎に資格更新を行うにあたって、更新料が必要になります。
更新料を支払わないと「サービス介助士」資格は無効になります。
介護職には役に立たない資格
サービス介助士は、介護施設や在宅介護などに携わる介護職にとっては、ないよりはあったほうがいいという資格です。
むしろ、「認知症介護基礎研修・介護職員初任者研修」を修了しないと介護業務が行えないため、未受講者は最優先の選択肢となります。
また、サービス介助士を取得しても資格手当がつく介護事業者は皆無に近いです。
資格手当や、介護職としてのキャリアアップなどを考えるのであれば、社会福祉士・認定介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネ)などの資格を取得したほうがいいでしょう。
資格保有者は増加中
サービス介助士は、高齢者・障害者などの利用が多い施設やサービスを提供するサービス業・接客業などを中心に資格取得者が増えています。
2025年1月時点では、228,000名以上がサービス介助士を取得しており、1,000社以上の企業に有資格者が存在しています。
サービス介助士の口コミや評判は?
サービス介助士の口コミや評判をまとめました。
悪い口コミ
介護で儲けようとする資格商法?
取得しても意味のない資格?
いろいろと介護に関係するような民間資格がある。高齢者施設の管理者です。
取得していても採用時、一切プラス査定しません。
持っているだけ無駄です。
引用元:Yahoo!知恵袋
サービス介助士とかとっても給料上がらんくせにとる意味あるん
— mia (@mi_a_chan_) December 12, 2024
良い口コミ
JR東日本グループでは「グループ経営構想V~限りなき前進~」において「変わらぬ使命」のひとつとして「サービス品質の改革」を掲げ、「お客さまに優しい鉄道サービスの追求」に取り組んでいます。
2005年から取得推進を進めてきましたサービス介助士資格の取得者が10,000名を超えました。
駅社員や乗務員に限らず、設備関係の業務を担当する社員にも資格取得を推進することで、社員全体のホスピタリティマインドの向上を図っています。
引用元:JR東日本
当社では、「サービス介助士(ケア・フィッター)」資格の有資格者も203名を数え、すべての店舗に人員を配置しています。
お年寄りやお体の不自由なお客様にも安心して快適にお買い物をお楽しみいただけるように、目の不自由な方の歩行の補助や車椅子の操作をお手伝いさせていただきたいと考えています。
引用元:ユニバース
高齢者の方々や障害者の方々の支えになりたいと思う気持ちがある方におすすめです。
公共の場などで援助するときにどういったことをしたらいいのか学べます。
私自身、勉強していくと社会福祉関連の勉強も行いたくなりました。
引用元:日本の資格検定
まとめ
サービス介助士は、介護職として働く際に取得するメリットはない資格です。
その一方で、サービス業を中心に、資格取得を推奨する企業も増えており、そのような企業を目指す場合には役立つ場合もあります。
サービス介助士の合格率は高く、やる気と時間、お金があれば、比較的簡単に取得できます。